北 義昭 + 陳 維錚 | 写真家 + 現代美術作家
未庭
庭師は自然に手を加え、造園する。原始の記憶と人為との間に、われわれは意匠を目の当たりにする。
北義昭は、1987年頃から日本、1991年以降はヨーロッパ・アフリカ・アジアなど世界を旅し、子供、遺跡、風景や動物などを題材に、原始の時代から受け継がれた記憶の撮影をしている。2002年ナショナルジオグラフィックコンテストでグランプリ受賞。主な個展「Ninos」ニコンサロン(2003東京)。
陳維錚はマレーシア生まれ華人。東北デジタルコンテンツグランプリ ‘98優秀賞受賞後、映画やパフォーマンスなど多様な表現手法へ展開。代表作は水と油のライブ投影「流体都市」、プロジェクションマッピング「軟体都市」など。あいちトリエンナーレ(2010)出品。
川尾 朋子 | 書家
屏風「呼応2012 #8」 / 掛軸「呼応2010 #3」
点と、点の、あいだにある、空中での筆の動き。見えないものを想像することでつながり、ひろがる。
6歳より書を学び、公募展/国際展で多数受賞。2004年より祥洲氏に師事。近年は、点と点との間にある見えない空中での筆の動きに着眼した、「呼応」シリーズを展開。展覧会出展のほか、阪急嵐山駅「嵐山」などのロゴ文字揮毫、百貨店のウインドウ装飾、ミュージシャンやファッションブランドとのコラボレーション、集音マイクを使用したライブパフォーマンスなど、国内だけでなく海外にも活動を拡大し、書の可能性を探求する。2012年は1年を通して大丸京都店エントランスモニターにて二十四節気を書いた作品が放映されている。1977年兵庫県生まれ。同志社女子大学卒京都在住。
酒井 コウジ | インテリアデザイナー
どうらく庵
木造軸組による「移動式組み立て茶室」 遊び心と茶室の持つコミュニケーションの場をテーマにしている。
建築事務所を経て、2002年よりイタリアに本社を置くSIXTY.spa社の極東地区の店舗開発プロジェクトリーダー。イタリアの建築事務所 Studio63と共に、ローマ、フィレンツエ、香港、台湾、東京にコンセプトショップをオープン。2004年には、「HAPPINESS」を合い言葉にデザイン活動を行うクリエイティブユニット「シエスタ インターナショナル アソシエイツ」(SIA) を結成。グラフィックデザイン、インテリア、建築、映像などあらゆるクリエイティブワークに従事している。またデザイン専門学校非常勤講師など精力的に活動中。現在、SIAの一級建築士事務所所長。
曽和 治好 | 造園家
Garden nano
アクリルに領域が規定されたミニマルな庭園。そこには広大なランドスケープが内包されている。
京都造形大学教授/博士(農学)京都大学、CLAP環境計画研究所 所長。ランドスケープデザインを基盤としたエコロジカルデザイン・ユニバーサルデザインに配慮した設計・ワークショップ・まちづくり・都市計画などに取り組む。また、近年はミラノとのデザイン交流もはじまり、国際的な視野の中でガーデンデザインの新展開を図る。机の上に置ける小さな庭「デスクトップガーデン」という概念を提唱し、複数の作品を各所で発表。ミラノサローネ/日本のかたち展(2009~2012)、平城遷都1300年祭「平城宮・光の作品展」準グランプリ(2010)、京都デザイン賞・京都市長賞(2010)など。
河原 尚子 | 陶板画作家・陶磁器デザイナー
sione ~読む器~
茶の湯をはじめとした 日本の伝統文化 そのこころの意味を問い直し モノガタリのある「かたち」として器にこめている
京都にて6代続く、茶陶の窯元「真葛焼」に生まれる。佐賀・有田での修行を経て、2005年より自身の工房「Springshow Studio」にて陶板画作家として独特の技法での陶板画制作をはじめる。その後、グラフィックデザイナーとして平面の構成などのデザインに携わり、他業種の経験をもとに、器の可能性を探求。2009年10月株式会社スプリングショウ設立。同年sioneを発表。陶板画制作、器デザイン、お茶会を通じて、生活の空間の中に、現代に添ったもてなしの文化を提案している。2012年京都・岡崎にsione弄花居ギャラリー開設。