TEDxKyoto 2016 Speakers / Performers


Afshin Valinejad

アフシン・バリネジャド

フリーランスジャーナリスト/写真家
アフシン・バリネジャドは1966年生まれ、イランのテヘラン出身。1993年に読売新聞のテヘラン支局長アシスタントとしてキャリアをスタートさせた。1996年から2002年にかけてAP通信の特派員をつとめ、アフガニスタン紛争、クルド人流入、アフガン難民等その地域での出来事、紛争、災害などを伝えた。その後、東京のNHK Worldの報道スペシャリストとして勤務。現在は、フリーランスジャーナリストとして東日本大震災、津波、福島原発事故の被災地を60回以上訪れている。そして3.11の三つの災害における幾千もの写真を撮影し、彼の想いや写真をイランと日本の大学の講義や、ワークショップ、セミナーでのワークショップでシェアしている。また、イランやJICA東京、銀座のニコンプラザにて写真の展示も行っている。



Amy Robinson Sterling

エイミー・ロビンソン・スターリング

ニューロサイエンス・クラウドソーサー
エイミー・ロビンソン・スターリングはクラウドソーシングエキスパートであり、また世界中で25万人が利用している脳神経回路地図を作製するクラウドソースゲームEyeWireのエグゼグティブディレクターである。神経科学の視覚化に関して相互に作用するウェブと仮想現実に広がりを持たせる先導者として、米国科学技術政策局や米国議会上院にクラウドソーシングや開かれた技術革新について助言してきた。ファーストカンパニーによれば、彼女は「神経科学を今日の最新のテクノロジーの遊び場にしている」とされている。また、エイミーは TEDx Music Project(世界中のTEDxイベントの最高のライブミュージックのコレクション)を立ち上げ、フォーブスの2015年度の「30アンダー30」に選出された。



Kaz Yamaguchi

山口千貴

映像クリエイター
幼少期をアメリカで過ごし、帰国子女として日本の学生生活を送った山口は、自分が周りの人間とは何か異なるという違和感をつねに抱いていた。2013年に結婚した妻・真理子とともに彼は400日かけて48カ国をめぐるという、一風変わったハネムーンへと旅立った。テクノロジーを駆使して二人の旅を記録し、典型的な「自撮り」ではなく、全く新しい視点からこの旅をとらえたのだ。二人のハネムーンと「自撮り」プロジェクトはBBCニュースにも取り上げられ、瞬く間に話題となり、世界中のメディアが山口夫妻の大冒険について報じることとなったのである。



Kenichiro Kamei

亀井 謙一郎

生物工学研究者
想像できるだろうか?トラ、パンダ、ユキヒョウ、カバ、ゴリラ、カカポなどがいない世界を。21世紀も20年を迎えようとしている今、この地球上で彼らは絶滅の危機に瀕している。本当に我々は大量絶滅時代を望んでいるのだろうか?我々の生きる現代が,地球に生息していた美しい生物たちを消し去った時代として後世に語り継がれてもよいのだろうか。亀井謙一郎は絶滅危惧種を救うという取り組みの最前線にいる。ただし,彼の舞台は草原ではなく,研究室の中だ。亀井はマイクロ・エンジニアである。彼は東京工業大学生命理工学研究科で博士(工学)を取得後、アメリカUCLAにて、幹細胞、がん、イメージングやマイクロ工学など様々な分野における研究を行ってきた。2010年に帰国し、京都大学の最先端研究所である物質—細胞統合システム拠点(アイセムス)に所属、分野横断的な研究に取りくんでいる。彼が開発している「ボディ・オン・チップ」は、地球上で最も繊細、かつ希少で、絶滅の危機に瀕している動物たちへの「テーラーメイド」治療の開発に貢献するのである。



Kris Roche

クリス・ローシェ

シンガーソングライター
ニューヨーク出身の父と東京出身の母の元、京都で生まれ育ったクリス・ローシェ。19歳で渡米しボストンのバークリー音楽大学へ入学。在学中はストリートミュージシャンとして注目を浴びると共に、多くのライブハウスなどで演奏しながら人々を魅了してきた。ニューヨークのBitter EndやThe Living Roomといった名門ライブハウス、カーネギーホールなどでの演奏も手がけるようになり、経験と実績を積んできた。日本に帰国後も全国で活動を続けている。彼は、親しみやすいポップなサウンド、そして素直に心に触れる歌詞とメロディーで、ギターの弾き語りやフルバンドなど様々なスタイルのパフォーマンスを自由にこなす真のミュージシャンである。音楽のジャンルにとらわれず、邦楽と洋楽の架け橋となるアーティストを目指している。シングルの Your Own Two Feet、ミニアルバムの Anything But Alone、2010年に発表された Tails of Bufflebear を含め、これまでにすべて自主制作でシングルを一枚とEPを二枚リリースしている。そして初となるフルアルバムBe Love を2013年に発売。



Kyle Schwartz

カイル・シュワルツ

小学校教師
カイル・シュワルツのキャリアにおいて、常に彼女をつき動かしてきたのは、すべての子供達に確実に質の高い教育を受けさせたいという想いだ。現在、シュワルツはコロラド州デンバーのDoull 小学校で三年生を教えている。この地域では約90パーセントの生徒が貧困ライン以下か、それに非常に近いところで生活しており、約半数が学校で英語を特別に学ぶ必要がある。彼女はCity Year、the Denver Teacher Residency、American Achieves、TeachStrongといった教育機関で仕事をしてきた。デンバー公立学校協会より「優秀教員」として認められた彼女は、シンプルだが、しかしパワフルな作文の授業を、国家レベルの話し合いにまで発展させ、アメリカの生徒が日々直面する困難な現実について論じるきっかけを作った。彼女の著書 I Wish My Teacher Knew: How One Question Can Change Everything for our Kidsを通して、全ての生徒が必要とし、手に入れるに値する教育的機会と愛にあふれたサポートを、どのように与えるべきか教師は知ることができる。



Nia Lyte

ニア・ライト

TV司会者 / 起業家 / 人道主義者
ニア・ライト(本名キャロリーナ・マンリケ)は、コロンビア系アメリカ人の起業家・TV司会者、プロデューサー、著者であり、博愛主義者である。彼女は、異文化と交流することにより、互いの相違点を認め合い、人間らしい思いやりや温かい心を育てることができると考える。そして、平和な世界を実現するために、文化的な偏見を捨て、グローバルなものの見方を持つことの重要性を説く。彼女は、目に見えない魂の糸が私たちを一つに結びつけていると述べる。ニア・ライトは、コムキャスト・フロリダ&オベーションTVチャンネルの「ベスト・オブ・アート・バーゼル・マイアミ」の司会者、およびハリウッドで漫画、アニメ、ビデオゲーム、TV番組、映画を開発するシンカ・エンターテイメントの代表として知られている。また、夫の小山田真と共に、日本、アメリカ、コロンビアの女性と学生たちの夢の実現を助けるNPO「コヤマダインターナショナル財団」を設立。著書に『ザ・パワー・ オブ・ユア・インナー・ビューティー 〜あなたの内に秘めた美の力〜』がある。



Reiko Takenaka

竹中 麗湖

スペースクリエイター
スペースクリエイター竹中麗湖は、移ろい行く花の一瞬をとらえ、その輝きを引き出し、美の世界を創り出す。いけばな作家の「道」を追求し、様々な分野のアーティストとコラボレーションすることにより、次々と新しい世界を切り開く。草月流勅使河原霞家元のもとで研鑚を積んだ竹中は、いけばなの枠にとらわれない、植物を使った自由な表現で、日常の生活空間における一瓶の花から、商業施設、能舞台、パーティー会場などのインスタレーションに至るまで、幅広い活動を行っている。一方、欧米・アジア・オセアニア・南米諸国訪問では、その国の植物を使ったデモンストレーションやワークショップを披露し、いけばなによる文化交流の一翼も担う。現代の最先端に立つ作家としての高い評価を得、ピエールカルダン・マキシム賞をはじめ数々の賞を受賞。今回のステージでは、ミュージシャン井上太郎の奏でる音と即興のいけばなのセッションの融合で、一つの時空を超えた豊かな空間を創造する。



Takuya Murai

村井 琢哉

コミュニティ・アクティビスト
村井琢哉は、子ども時代に「山科醍醐こどものひろば」に参加し、その後、スタッフ、役員、事務局長を経て、現在理事長として36年間京都市山科区で子ども支援の活動に携わっている。子どもたちの日常における生活支援はもとより、子ども自身の自己肯定感や表現力の向上を促すための活動、集団での協調性を養う取り組み、そして多彩な人と関わることで心豊かに成長するための文化体験や野外活動などを提供し、子どもと大人が共に育つ仕組みづくりを行っている。また、日本に潜在する子どもの貧困問題に対して、いち早く取り組んできた村井は、地域でどのような取り組みが必要か、そのノウハウを伝えるために全国を駆け回っている。学校や商店街、行政などと協力しながら多くの連携プロジェクトを仕掛け、地域のどこにいても子どもが安心して過ごすことができる環境づくりに取り組んでいる。



Taro Yamamoto

山本 太郎

ニッポン画家
ニッポン画家山本太郎は、京都造形芸術大学美術学科日本画コース在学中の1999年に、寺社仏閣とファーストフード店が至近距離で混在する京都にインスピレーションを受け、伝統と現代、異質な文化が同居する独自の「ニッポン画」スタイルを追求。 日本の古典絵画と現代の風俗が融合した絵画を描き始める。彼の「ニッポン画」は3つの柱で表される。それは「日本の今の状況を端的に表すこと」、「古典絵画の技法を使うこと」、「諧謔(かいぎゃく)をもって描くということ」。日本の昔の絵画を現代の視点で再構成した作風は、現代の琳派とも評され、琳派400年記念祭の去年、スーパーマリオのマリオとルイ―ジを、現代の“風神雷神”として描いた屏風を描くなど、今注目の作家の一人。秋田公立美術大学准教授。2015年京都市芸術賞新人賞、京都府文化賞奨励賞など数々の賞を受賞。



Yumiko Masuda

益田 祐美子

映画プロデユーサー

一映画ファンで主婦であった益田裕美子は、娘の映画出演をきっかけに、いつしか自分も映画を作ってみたいという夢を抱くようになった。映画製作に関しては全くの素人であったが、自分が描いた壮大な夢を実現するために、彼女は未知の世界に果敢に挑戦した。2003年40歳で、出身地飛騨高山の祭りと異文化交流を描く、イランとの合作映画『風の絨毯』で映画プロデユーサーの夢を実現した。その後、映画作りの輪を日本から、韓国、カタールにも広げ、数々の映画を製作してきた。特にドキュメンタリー映画では「教科書では教えない歴史的事実」や「技術の伝承」などをテーマに選び、人と資本を結集し劇場公開を行った。組織に属さない女性の強さと弱みを生かし、国や組織の枠を超えた作品を製作している。夢は大きく、志は高く、仕事は楽しく、映像を通じて、100年先まで残る現代の語り部になりたいと願っている。


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